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暮らしに、もっと、植物のチカラを。暮らしに、もっと、植物のチカラを。

校長 池田明子とフィトセラピー

かつて、私は臨床検査技師として病院で働いていました。当たり前ですが、病院ですから、いろんな病気を抱えた方々がたくさんいらっしゃいました。若かったことも手伝って、毎日、仕事場の病院に通ううちにだんだん「病気になるのは怖い」と、ものすごく憂うつな気持ちになっていってしまったのです。 私は、「何とか病院に行かないですむ方法はないか」「病気になっても、もっと違う治し方はないか」と、「健康法」に興味をもつようになっていきました。

最初に興味をもったのは、鍼灸治療でした。勤めていた病院に台湾人のドクターが研修に来ていて、日本人医師の五十肩やガングリオン(手足の関節などにできる腫瘤)を長い鍼でこともなげに治してしまうのを目の当たりにし、「東洋医学はすごい!」と思いました。その後、インドのアーユルヴェーダなどの伝統医療にものめり込んでいきました。

いろんな講座を受けていると、受講生との出会いもあります。その一人がアロマセラピストさんでした。 話を聞いてみると、「植物の花や葉、実などの香りで人を癒やす療法」だと教えてくれました。今でこそ、アロマセラピーはとても広まっていますが、20年以上前は、あまり知られていませんでした。私は、「植物で癒やす」ことに惹かれ、すぐにアロマセラピーのスクールに通うことにしました。それが、私の師匠であり、薬剤師の林真一郎先生が開校したスクールです。そこでは、アロマセラピーだけでなく、フィトセラピー全般について教えていただきました。現在は主流の西洋医学ですが、数十万年の人類の歴史から見れば、ほんの短い期間の経験値しかない医学。それに対して、ハーブやアロマを含むフィトセラピーは、人類誕生とともにあり、長期間にわたって人々が経験値を蓄積してきた伝統的な医療である、というお話などから、植物の恵みの奥深さをワクワクしながら学びました。

以来、フィトセラピーについて勉強を続けるうちに、こうしたことをたくさんの人に知っていただき、植物の力で心と体が満たされる人を一人でも多くしたいと思うようになり、11年前、東京の自由が丘に「ソフィアフィトセラピーカレッジ」を開校しました。主任講師の佐佐木景子先生をはじめ、野口花琉実先生、藤原ゆみ先生といった一流の講師陣が一丸となってフィトセラピーの普及、そしてフィトセラピーの未来のための講師養成に力を注いでくださっています。

植物がもたらす恵みを活用するフィトセラピーは、毎日の生活の中で簡単に取り入れることができ、現代のようにストレスに囲まれた社会ではとても有用です。同時に、フィトセラピーが本当に魅力的だと感じるのは、植物と関わることで、生命や宇宙の深淵な神秘を感じられることや、哲学的な学びがとても多い点です。

西洋医学的な対症療法の場合は、治ったら、「ああ、あの薬が効いたんだ。よかった。めでたしめでたし」と、それでおしまいになってしまうことが多いと思います。 フィトセラピーの場合も、もちろん、対症療法的な面もあります。たとえば、「ニキビに抗菌作用のあるティートゥリーを一滴つける」というような場合です。ですが、既述してきたように、植物には、解明されていない成分をはじめとして、まだまだマジカルな点が多いのです。それこそが生命の神秘のベールに包まれているといってもいいでしょう。私は、この神秘的な治療の過程にも、ものすごく惹かれていて、もっともっと知りたいと思ってしまうのです。また、くり返しになりますが、植物のあり方は哲学的で、私たちにいろんなことを教えてくれます。フィトセラピーの魅力は尽きません。

私には2人の娘がいます。手取り、足取り、育ててきたわけではありませんが、私の生き方を見ているためか、いつのまにか、体調が悪いときに、食べ物や植物の力で体を整えたり、運動で体調管理をすることが身についています。彼女たちにとって、それは大きな収穫です。夫である梅沢富美男も毎朝植物の恵みを取り入れており、家族は健やかに暮らしています。植物の学びを深めるために大学院でも学びました。その大学院の指導教授であった小浦誠吾先生よりご紹介いただき、最近、ありがたいことに、西九州大学客員准教授に就任させていただきました。同大学で国家資格を目指す学生さんたちに、フィトセラピーをお教えすることになり、とても光栄です。そして、いつかは、小学生くらいの子どもたちにも「人間は数十万年も頑張って生き残ってきた強さがある。それは、自然治癒力があるから。そして、その自然治癒力をサポートするには植物のチカラがとても有効」ということを伝えられたら、と願っています。フィトセラピーが一人でも多くの方の手元に届き、毎日の健やかな生活に役立てていただけましたら幸いです。ありがとうございました。

暮らしに、もっと、植物のチカラを。

「森の中を歩いていたら、気持ちが軽くなった」
「ハーブティーを飲むと胃腸の調子が良くなる」
「お風呂で使うアロマオイルの香りが好き」

人間はさまざまな形で植物を利用し、日々の暮らしに役立ててきました。食物としてはもちろん、彩りを愛でるアート、衣服の材料、 そして、病気やケガを治す医療…….。

日本はもちろん、世界各地で 多様な活用方法が生み出され、今日に至っています。こうした植物のさまざまな使い方すべてを備えているのが 「フィトセラピー」なのです。

「植物療法」と訳されるため難しい印象を受けるかもしれませんが、普段、何気なく利用してきた植物のチカラを理論的に分かりやすく整理しようとフランスで生まれた考え方です。

「フィトセラピー」は単なる植物活用法にとどまりません。人との接し方、日々の暮らしとの向き合い方といったその人の生き方そのものに大きなヒントをもたらす可能性があります。

植物の恵みを生かす技植物を育み環境を整える技植物の恵みを生かす技植物を育み環境を整える技

植物の恵みを生かす技
植物を育み環境を整える技

ギリシャ語でPhyton(フィトン)は「植物」、Therapeia(セラピア)は「治療」と共に「奉仕」を意味します。ハーブを使う医学を指すだけでなく、植物の恵みを活用し育むことすべてが、フィトセラピーの範疇になります。また、一方では植物を利用するだけでなく、生育させるという面から、人と植物の調和的なバランスが大切と考えられています。

フィトセラピー:6つのカテゴリー

広範囲なフィトセラピーですが、主にアロマセラピーをはじめとした、6つのカテゴリーによる植物療法として体系づけられています。

フィトセラピー:6つのカテゴリーフィトセラピー:6つのカテゴリー

知ってるつもりだった植物の意外な特長

植物は動物のように移動できないことから、太陽光線や虫や細菌などの害に対抗する成分を自らの内に作りだしました。これをフィトケミカル成分(植物化学成分)といい、その働きが科学的にも裏付けられてきています。フィトケミカル成分には主として以下のような働きがあります。

1.自然治癒力をサポートする

私たちは生まれながらに自分のカラダを健康に保つ能力を持っています。ストレス社会に生きる私たちは時としてこの能力が十分に発揮できずココロとカラダに不調和をきたします。そのような時に、ハーブはその能力を十分に発揮されるように手助けをしてくれます。あくまでも自然治癒力が主役でハーブがそれをサポートする脇役です。

1.自然治癒力をサポートする

2.抗酸化力

私たちは食事をして得た栄養素と呼吸で得た酸素を使い、生きるためのエネルギーを作りだしています。私たちにとって酸素はなくてはならないものですが、過剰な酸素が活性酸素となり、細胞をキズつけ老化を促進させることがわかっています。フィトケミカル成分(植物化学成分)には強い抗酸化力があるため、活性酸素の害を抑えて抗老化=アンチエイジングの働きをします。

2.抗酸化力

3.解毒力(デトックス)

私たちのカラダは放っておけば老廃物がたまってしまいます。口にする食品添加物から環境ホルモンなどの有害物質も取り込まれる心配があります。ハーブにはそのような老廃物を排出する働きがあります。

3.解毒力(デトックス)

4.多成分

1つのハーブには何百、何千、何万といわれるフィトケミカル成分が含まれています。カラダへ穏やかに作用するので副作用の心配がありません。多成分による相乗効果があります。バランスを調整しながら働きかけるので、たとえば、胃健のハーブでも胃酸過多、過少の両方に使えるのが特徴的です。

4.多成分